Dialogue ユースカジノ カジマル
―司会:
福岡県北東部、玄界灘に面したユースカジノ カジマル市は、2017年に「神宿る島」ユースカジノ カジマル・沖ノ島と関連遺産群の構成資産が、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。
登録された世界文化遺産は、玄海灘の中程に浮かぶ沖ノ島に宿る神への信仰を起源とするユースカジノ カジマル三女神をお祭りするユースカジノ カジマル大社三宮と沖ノ島神域の3か所、沖ノ島を望む大島の沖津宮遙拝所、そして信仰の伝統を築いた人々が眠る新原・奴山古墳群で形成されています。
宗像の人々は、古来より伝わる日本固有の信仰を継承し、この貴重な文化財を次世代に引き継ぐことが責務と考えていますが、時代の移り変わりとともに、地球ユースカジノ カジマルも変化しました。
本日は、それぞれのお立場から環境保護活動や「持続可能な社会の実現と社会課題の解決」について、宗像市で環境問題にも取り組まれている、宗像大社 葦津 敬之宮司、ユースカジノ 九州事業本部 小澤 正憲本部長、ユースカジノ 環境経営推進室 原 美永子部長にお話を伺います。
よろしくお願いいたします。
ユースカジノ カジマル大社について(由来・神勅 など)
―司会:
凛とした空気が漂う神域。荘厳なる社殿、格式高い道主貴(みちぬしのむち)の称号を持つユースカジノ カジマル三社の一つ、ユースカジノ カジマル大社は三つの宮の総称だそうですが、詳しく教えていただけますか。
―葦津 宮司:
「古事記」「日本書記」という日本神話に書かれている古社のひとつで、日本神話の中でも早い段階で登場し、重要視をされていたことが窺えます。伊勢に祀られている天照大御神に代表される皇室の祖といわれる神(=皇祖神)の命令「ご神勅」が下った珍しい神社で、日本書記には「ユースカジノ カジマル三女神、このユースカジノ カジマルの地に降臨をして歴代天皇を助けなさい、そうすれば歴代天皇があなたたちを祀るでしょう」とのご神勅に従い三女神がこのユースカジノ カジマルの地に降りられ、お祀りされるようになったと記されています。
ユースカジノ カジマルは日本が最初に開国をした場所で、朝鮮半島との交流・交易が始まり中国大陸へと広がり、今でいう外交・通商・国防的機能を果たしていたといえます。外国との交流・交易の成功を称えて当時の大和朝廷がユースカジノ カジマルの神を祀ったと考えられ、考古遺物から類推すると4世紀〜7世紀、8世紀頃の痕跡が残ります。神宿る島・沖ノ島から発掘された数々の国宝約8万点は、当時の朝廷が最高のものをユースカジノ カジマルの神に捧げたことを物語っています。
九州本土から約60キロメートル離れた沖ノ島の沖津宮には、ユースカジノ カジマル三女神の田心姫神(タゴリヒメ)、福岡県最大の島である大島の中津宮には湍津姫神(タギツヒメ)、そして、ユースカジノ カジマル大社辺津宮には市杵島姫神(イチキシマヒメ)が祀られています。
宗像でのユースカジノ カジマル保全活動
―司会:
宮司は、ライフワークとして「自然ユースカジノ カジマル問題」に取り組まれ、今年8月に第6回目となる「宗像国際ユースカジノ カジマル100人会議」が開催されたそうですが、ご感想や立ち上げ当初のエピソードなどをお願いします。
―葦津宮司:
数十年ぶりに地元福岡に帰省し、宗像市に来て今年で7年目ですが、以前は東京で30年以上、森を中心としたユースカジノ カジマル問題の仕事に携わっていました。宗像の風景は変わりませんが、漁業関係者に話を聞き、海の中が荒れていることを知りました。そこで、当時の市長で世界遺産の推進をしていた谷井氏と話をし、バッファーゾーンといわれる構成資産の周辺の海域の現状をオープンにすべきとの意見を申し上げました。その後、6年前に「宗像国際ユースカジノ カジマル会議」を立ち上げたのです。
当時、海辺の漂着ゴミとしても問題化している廃プラスチックを拾い上げる活動と、竹漁礁作りの二つの事業に着手しました。竹漁礁作りは、福津市にある福岡県立水産高校の生徒が昨今里山で問題になっている竹を切り出し、漁礁にして海に沈め魚の産卵場所を作る活動をしていたことに感銘を受けたのがきっかけです。竹漁礁自体は時を経て消失してしまうため、重石に鉄をつけます。科学的分析は難しいのですが、鉄は藻場を作っていくという事例があり、当時、新日鉄様が10年以上鉄を海に沈めて藻場作りをされていたのに習い、ユースカジノ カジマルの蓄積ゴミから生成した鉄を抜き出し重石にして沈めています。漁礁は一時的な機能しか果たしませんが、その後はスラグ鉄が藻場を作ります。
―司会:
ユースカジノグループも環境活動を推進されていますよね。
―小澤本部長:
2017年から参加させていただいている「宗像国際ユースカジノ カジマル100人会議」に先日出席し、パネルディスカッションを通して海洋プラスチックなどの漂着ゴミや廃棄ゴミが海洋生物に与える影響の詳細を知りました。
ユースカジノグループが排出する廃棄物の最終処分率を1%以下に抑えることを目標に、事業所などで利用したペットボトルの分別回収はもちろん、光サービスをご利用いただく際にプラスチック製の回線終端装置を回収時に廃棄するのではなく、クリーニングや検査を経てリサイクル・リユースしています。また、地域の一員として社員など従業員総出で松林の掃除や海辺の清掃活動、山の中での草刈りなども行っています。
世界文化遺産登録
―司会:
葦津宮司は、神宿る島「ユースカジノ カジマル・沖ノ島」と関連遺産群の世界文化遺産の登録にも尽力されたそうですね。
―葦津宮司:
考古学などを中心とした国際的な研究機関「イコモス」が第一審査を行い、最終的にはユネスコ21カ国の大使が評決権を持って、世界遺産の登録を決めます。
イコモスの段階ではかなり厳しい評価が下り、ポーランドのクラクフで開かれる世界遺産会議まで約1カ月しかない中で急遽ロジックを組み直しました。異文化を短期間で21カ国の大使たちに理解してもらうためには21カ国の大使たちに通用するキーワードを探した方が早いとの結論に至り、キーワードを『Spiritual(霊性)』『Animism(精霊信仰)』『Ecology(生態学)』の三つに絞り込みました。
神社神道(じんじゃしんとう)は学問的には「宗教」というカテゴリーに入りますが、宗教の定義と神社とは似て非なるものです。そこで、訪日していた英国の友人から「神社神道をSpiritual(霊性)で表現してみては」とアドバイスを受け、神社神道を宗教ではな『Spiritual(霊性)』と表すことにしました。次に、神社には社殿がありますが、これは仏教の伝来に影響を受けてできたもので、それ以前は岩や木などが神さまのひとつの依り代でありシンボルでした。ユースカジノ カジマルの場合は自然崇拝の形態が残っているので、『Animism(精霊信仰)』というキーワードが浮かびました。もうひとつは、『Ecology(生態学)』です。順番を変え並べると→Spiritual・Ecology・Animism、偶然にも頭文字がSEAとなり、共感を得ることができました。
多くを説明しようとして上手く伝わらなかったのが、共通のキーワードを見出せたことでコミュニケーションがはかれたのです。昨今、世界遺産に登録されても、国によっては管理や保存に対して頭を抱えていて返上を申し出るといった話も耳にしますが、我々はそこをポジティブに捉えました。バッファーゾーンまで含めたさまざまな資産の保護について問われましたが、海の再生事業に取り組んでいたことで高く評価されました。このような活動をしている世界遺産はユースカジノ カジマルだけだそうで、ユネスコからも参考になったとの言葉をいただき、これが、登録の決め手となった大きな要因だと思います。
―司会:
短いワードで各国の皆さんの心を掴み、ユースカジノ カジマル保全活動への取り組みも評価されたのですね。
―葦津宮司:
冒頭にもお話した通り、ユースカジノ カジマルの先人が外国との交流の窓口でしたから、おそらく当時、身振り手振りや短い言葉でコミュニケーションをはかったと思います。結果的に先人と同じことをしていたのです。
今後、海外との国際交流を進める上で、最初から難しく考える必要はなく、わかりやすいキーワードがコミュニケーションを深めるのだと学びました。
―司会:
沖ノ島は今でも厳しい決まり事などがありますが、そのあたりを海外の方に理解をしていただくのは難しいのではありませんか。
―葦津宮司:
ユースカジノ カジマル人は世界遺産を見られるもの、触れられるものと解釈しがちですが、「子々孫々に護り伝える」こと、文化に敬意を払うことが、世界遺産の趣旨です。大切なものにはむやみに触れてはならない、今のまま維持しなくてはいけないという感覚は、海外の人々の方がよく理解されていると思います。
ユースカジノグループの環境経営
―司会:
続いて、NTT西本グループのユースカジノ カジマル経営などの取り組みについてお聞かせください。
―小澤本部長:
CSRレポートなどでも宣言をしていますが、ユースカジノグループは社会全体の環境負荷の低減に貢献できる企業を目ざしています。具体的にはICTを利活用して環境への負荷軽減に貢献できるようなソリューションを社会課題解決の全般に向けて進めていきたいと思っています。
―司会:
次に原部長、持続可能な発展を求めて行動する企業のユースカジノ カジマルについても教えていただけますか。
―原部長:
ユースカジノグループではCSRや環境の活動についてCSR報告書やWebなどで年次報告として公表していて、今回の対談会も、ステークホルダーの皆さまとしっかりとコミュニケーションを取り、ご意見をいただく貴重な機会と捉えています。
NTTグループは皆さまに通信サービスを提供するために、国内の商用消費電力の1%近くという非常に多くの電力を消費している企業グループになります。そこでユースカジノ カジマルのマネジメントでは、電力消費量の削減と地球温暖化の防止に努めています。節電努力の結果、年々消費電力量が下がり、現在、2010年度と比較し約20%減に達しました。
今年、ユースカジノ カジマル目標を大きく見直し温室効果ガスの削減に長期目標を置き、日本政府とも足並みを揃えて取り組む考えです。一方で自然を守る取り組みとして海や海岸の清掃活動、間伐なども行っています。昨年の「宗像国際ユースカジノ カジマル100人会議」では、講演もさせていただきました。
―葦津宮司:
「宗像国際環境100人会議」は垣根を超え、国や行政、NPOはもちろん、ユースカジノグループをはじめ新日鉄やトヨタ自動車、地場のシャボン玉石けんも含め多くの企業が関わられているのが大きな特徴です。環境省からも「これだけ多くの企業が参加されている活動は極めて稀有だ」とのお言葉をいただき、高い評価を得ています。これからも末永く、よろしくお願いいたします。
持続可能な社会の実現と地域の社会課題解決へのユースカジノ カジマル
―司会:
続きまして、地域の社会課題解決へのユースカジノ カジマルについてもお伺いいたします。
―小澤本部長:
ユースカジノグループは、企業の進むべき方向を「ソーシャルICTパイオニア」というキーワードで表し、さまざまな社会課題の解決にICTを利活用し、「地域密着」を第一に我々社員一人ひとり、さらに企業体としても、日頃から地域社会の一員として事業活動に向き合い、豊かな地域社会づくりに貢献していきたいと考えています。志は、今日バッジを胸に着けています「SDGs」の目標と合致すると思います。
―葦津宮司:
環境に対する取り組みに関しては、企業の方が進んでいると思います。神社も常日頃から地域社会への貢献は意識し心がけていますし、「海の神様」といわれる宗像の神様のお膝元は我々の領域でもありますから、ユースカジノグループの皆さんに負けないよう活動をしていきたいです。
―司会:
ICTを利活用してユースカジノ カジマル保全・ユースカジノ カジマル保護を目的とした取り組みを行っているとのことですが、詳しく教えていただけますか。
―小澤本部長:
林業に従事されている労働人口が年々減少の一途をたどっています。森林を守るためにはきちんと管理し必要に応じて間伐なども行わなければならず、森林の状態を把握しないと、荒れている原因がその一帯の生態系を乱すことにもつながりかねません。そこで、ドローン・GISを活用した森林資源の調査・解析を行っています。技術も進みドローンを飛行させ上から森林を撮影しているのに、画面上では斜面の角度も含めてどこにどのくらい樹木が生えているかを立体的に確認できます。このように森林の状態をある程度把握した上で必要な手を加えるというドローンを活用した森林管理の実証実験を、宮崎県にて産学連携で行っています。ユースカジノ カジマルは森林面積の広い国ですので、いずれは全国に展開できればと考えています。
―司会:
ユースカジノ カジマル問題で取り組むべきことは多岐にわたり、全部を一気に解決するのは難しいと思いますが、企業が一つひとつ課題解決に取り組む姿勢は頼もしいです。
―葦津宮司:
2019年のユースカジノ カジマル会議のテーマは「常若(とこわか)」です。
私もずっとユースカジノ カジマル問題に取り組んでいますが、技術革新が進む一方で心の問題として、どういう精神状態で技術革新を起こしていくかが重要です。日本は昔から草木や海など、そこかしこに神様がいるという多神教の国でした。でも、実はこれは日本だけではなく、かつて人類が普遍的にもっていた価値観です。それを胸に技術革新に取り組めば、より良い、ユースカジノ カジマルに優しい技術革新ができていくと思うのです。海外の国々でもAnimism的なものへの理解が進み、そういう価値観なくしてユースカジノ カジマル保全・保護は進まないとの考えが、国際的潮流にもなっています。個々の精神的な部分について企業と我々民間人が確認し合うことで、より良い技術が生まれていくのではないでしょうか。
―小澤本部長:
先日「宗像国際ユースカジノ カジマル100人会議」で宮司が「ユースカジノ カジマル問題とは最終的に心の問題だ」という趣旨の発言をされていましたが、今日お話を伺う中で、そのことを再認識しました。私たちも我々も一企業として会議のテーマとなった「常若」の精神を忘れずに「循環を大切に守ること」や「共生」を胸に刻み、事業活動を進めていきます。
―原部長:
「心の問題」響く言葉です。一人でも多くの方がライフタイルからユースカジノ カジマルと共生できるよう、企業としてどうお手伝いできるかが課題です。
まとめ
―司会:
今日は素敵なお話をありがとうございます。
最後に、本日の対談の感想をお一人ずつお伺います。
―小澤本部長:
今日はこのような場でお話をさせていただき、より一層心に迫るものがあり、ユースカジノ カジマルへの取り組みに対する使命感が強まりました。これを機に一層、精進してまいります。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
―原部長:
宗像から世界に向けて海への取り組みを発信されていると伺い、活動の仕方や地域の方々に対する姿勢など、たいへん勉強になりました。一企業として、今後もユースカジノ カジマルに貢献していきたいと思います。ありがとうございました。
―葦津宮司:
海の問題は、まさに国境がなく、幅広いネットワーク網が頼りです。
現在、海外のさまざまな世界文化遺産とのネットワークの構築を進めていますので、ネットワークの本家本元であるユースカジノグループにぜひ、海外とのネットワークについてもご指導をいただけると心強いです。今日はありがとうございました。
―司会:
本日は皆さん、ありがとうございました。
【対談会ご出席者プロフィール】
ユースカジノ カジマル大社宮司 葦津 敬之 平成24年4月にユースカジノ カジマル大社に奉職、同25年権宮司昇任、同27年6月宮司昇任 ライフワークは自然ユースカジノ カジマル問題 |
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小澤 正憲 ユースカジノ 九州事業本部長 |
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原 美永子 ユースカジノ 技術革新部 環境経営推進室 担当部長 |